2012.06.02(土)
プロの洗剤選び(水洗い編)
ブログ / スタッフ日記
こんばんわ、清瀬のイーグルクリーニングです。今日はプロの
洗剤選びについて少しだけ。
みなさんは普段の洗濯は水洗いですよね?クリーニング店でも
水洗いはします。ではどんな洗剤を使うのか。
プロの水洗いはph(酸性~アルカリ性)を衣類によって調整しながら、
必要な汚れを落とす処理をしています。
①中性洗剤
これは家庭用でなじみのあるところではエ〇ールなどでしょうか?
デリーケート用と言われるものです。
染色や繊維への影響が少ない反面汚れ落ちは、まぁまぁでしょう。
酵素などを組み合わせて洗浄力を高めたりします。
正確に言うと中性と言ってもPhの範囲が有るので、当店では、3種類
の特殊な洗剤に、更に衣類によって薬品や酵素を組み合わせて使い
分けしてます。
②アルカリ洗剤
一般的な洗剤はここになります。弱アルカリや強アルカリ等有りますが、
通常は弱アルカリだとおもいます。皮脂等汚れを落とすにはアルカリ性
のほうが良いのですが、色落ちや、繊維へのダメージを考えて使用
します。
当店では粉洗剤、液体洗剤を使い分けつつ、場合によってアルカリ剤で
洗浄力を高めたりします。
③酸性洗剤
これもデリケート用洗剤として、弱酸性の物が市販されてます。洗浄だけ
での汚れ落ちは・・・当店でも使用はかなり限られますが酸性での洗浄を
する場合もあります。
以上3種の系統の洗剤を使い分けてますが、それでも色流れする物も
有りますので、色止め剤等々を必要に応じて使用します。
よくエ〇ールで洗っておけばOKというのを目にしますが、間違ってはない
ですが、中性洗剤でも移染する物は結構ありますし、ウール、シルク等は
特殊加工して無い物(簡単に言うと水洗い×の物)は縮んだり、風合いが
変わって大変なことに。
また、酸性はもちろん中性洗剤は汚れ落ちが悪いため、よく汗をかく部分
や、肌が擦れて皮脂が付く部分、しみの有る部分は洗浄前にしみ抜き処理
をしないと、汚れが確実に残ります。水を通せばOKならば良いですが、
あとで汗によって黄ばんだり、しみが定着してしまいます。(水洗いで定着し
たしみは落とす難易度が数倍になります)
つまり、デリケートに洗いつつ全体を強力に洗浄・・・というのは難しい
(機械力や、洗浄時間、使用する追加の薬品等で調整は可能です)
ので、デリケートに洗うならば洗浄前の処理(前処理)をかなりしっかりと、
アルカリ洗剤ならば、色落ち、繊維へのダメージ(艶、風合い等)に
注意が必要ということです。
※水洗い×の衣類をご自宅で洗うのは危険です。クリーニング店でも
水洗い×の衣類を水洗いするには、特殊な技術、繊維の知識、仕上げ
技術が必要で、できないお店もあります。
普段使用している洗剤の特性を覚えて、楽しく洗濯してみてください。